家族売りが好きじゃなかった。

 

Travis Japanは家族」

 

ここ1年弱、Travis Japanのメンバーが口を揃えていう言葉のひとつだ。

私は正直この所謂「家族売り」があまり好きではない。

理由はみっつある。

 

ひとつ目は大したことではない。

私の嫌いな某雪なんちゃらーグループを彷彿とさせるから。

 

わがまま1人息子みたいな最年少と、それを可愛がるおじさんず。もちろんまだ高校生の彼が20をとうに過ぎたおじさん達に甘やかされることに対してとやかく言うつもりはない。むしろたくさん甘やかされて叱られて大きくおなり。

 

でも彼らの「そうするしか生き残る道はなかった感」に対する嫌悪感が私は拭えない。

 

「グループを守るためには加入を受け入れる道しかなかった」というなにかのインタビューでの言葉。

 

もちろん、今はそうは思っていないかもしれない。

でも折り合いをつけるために唯一の武器だったアクロバットのパフォーマンスの手を抜き「仲良し家族売り」に走った彼らが私は大嫌いだ。

 

加入前の彼らを私は知らないからとやかく口を出す立場でもないし、勝手に嫌いなだけだ。

どんなに高難度の技を繰り出しても人気のなかった昔に比べ、仲良し家族売りは成功したと言えるだろう。よかったんじゃん?しらんけど。

 

まあ別に雪なんちゃらーのメンバーが誰であろうと、何人であろうと、どんな売り方をしようと、私は彼らのことが変わらず嫌いだろうが。

 

とにかくそんな大嫌いなグループを彷彿とさせる売り方は、悔しい。

私の大好きなTravis Japanにはダンスという明確な武器があるのに、仲良しこよしなんて才能がなくてもできるような脆い武器をかざすアイドルになってほしくない。そう思っている。

 

 

2つ目は私の好きだったグループが「嵐」だったから。5人はいつも言っていた。

「メンバーは友達でも家族でもない、特別な存在」

もちろんこれは嵐の5人がそう考えている、というだけであって、実際にはさまざまなグループのあり方があり、関係性がある。

しかし私はこの言葉を小さな頃から刷り込まれて生きてきた。すなわち、「メンバーは友達でも家族でもない」と勝手に思い込んできたということだ。

だから「メンバーは家族」と言われると反射的に拒否反応がでる。

 

だが、私は最近、二宮さんの嵐の最後のライブでの挨拶を思い出した。

 

「後輩のみんなは嵐のようになりたいとか、嵐みたいに頑張りたいとか、そういうことはもう言えなくなります」

 

そうだ。嵐はもういない。

嵐のようになりたいと言っても嵐にはなれないように、どんなに嵐のようなグループを探しても嵐のようなグループはもういない。

 

私がいま好きなグループは、嵐じゃない。

Travis Japanだ。

 

頭では理解してた。

でも今も心のどこかで嵐を探してたんだと思う。嵐を探して、嵐と比べてたんだと思う。

 

二宮くんはこんなことも言っていた。

 

「あなたたちの色で、あなたたちの輝きを、あなたたちのファンに届けてください」

 

Travis Japanは、Travis Japanの輝く形を見つけたんだ。たくさん遠回りをして、たどり着いた先が「家族」なんだと思う。

 

私はあまり家族を大切にしたり、家族に感謝したり、そういうことが得意じゃないから、正直家族って言葉が好きじゃない。

 

でもTravis Japanはみんな家族思いの優しい子たちの集まりで、血の繋がった家族を本当に大切にしてる。そんな彼らがメンバーのことを家族だというなら、それはきっととても素敵なことだ。

 

3つ目は、心のどこかで「でも言うて君達そんなに仲良くないじゃん」と言う気持ちがあったから。事実、Travis Japanが「仲良し」になったのは結構ここ最近の話…だと思う(若干自信ない)

 

でも、Travis Japanは変わった。それだけは断言できる。何かがうまく噛み合わない5人と、そこに加入した松松。「ばらばらの5人+運命のシンメ2人」という伸びしろ抜群だった7人は、3年半の月日を経て「Travis Japan」になった。

 

何を見てそう思ったか、いつからそう変わったか、私の経験と語彙ではうまく説明できない。ただ最近のTravis Japanに流れる暖かい空気は、決して結成当初のぎこちない7人ではない。それを家族と例えても無理のない程度に、彼らは暖かいグループに成長したんだと思う。

 

 

ここまで書いておいてなんだが、なかなか最低なブログかもしれない。でもわたしは今のTravis Japanが好きだ。むしろ心のどこかでこんな暖かいグループを探していたようにも思う。

 

家族売りを克服する日も、多分そう遠くないかもしれない。

 

私が言いたいことはひとつ。「家族売りがしたいなら、君らの暖かい空気を守り抜け。」

 

どうかTravis Japanの身の上に幸多きことを。